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Restaurants
- ミトミ えもん added a new meal Dinner at ZUND-BAR at ZUND-BAR (ZUND-BAR)
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【ZUND-BAR】
神奈川県厚木市、七沢の山あいに大行列を作るラーメンの聖地『ZUND-BAR』。2001年創業、いまや国内外へ展開する「AFURI」の源流にあたる一軒。店名はラーメン作りに欠かせない「寸胴」と、バーのような空間性を掛け合わせたものだとか。山奥にありながらステンレスの光る店内は実に都会的で、自然の中にぽつんと現れるモダンな空間が特別感を演出する。大山、通称・阿夫利山の麓から湧く水をスープに用いる思想も、この場所に店を構える理由そのもの。
注文したのは「柚子らーめん」の塩。丼の中は黄金色のスープに細いストレート麺、水菜、メンマ、海苔、味玉、そして炙りチャーシュー。見た目は端正で、ラーメンというより一杯の澄んだ出汁料理のよう。口に含めば鶏の旨味、魚介の輪郭、香味野菜の余韻が順番にやってくる。塩の輪郭ははっきりしているが角は立たず、そこへ柚子の香りがしっかりと立ち上がる。爽やかな酸味とほのかな苦味まで含めて、スープの透明感を引き上げる主役級の存在感だ。
麺はしなやかな細麺で、淡麗スープをまとわせるにはちょうどいい設計。啜るたびに柚子の香りが鼻へ抜け、後味には軽やかな苦味と清涼感が残る。注文ごとに炙るチャーシューは、淡いスープの中に香ばしさと肉の存在感を落とし込む見事なアクセント。水菜の青さ、味玉のまろやかさ、海苔の磯の香りもよく、全体の完成度は高い。
『ZUND-BAR』は、後の「AFURI」へとつながる原点であり、単なる地方の人気ラーメン店ではない。都心へ広がっていったブランドの味が、もともとはこの山の水、この空気、この寸胴から始まったという事実にこそ意味がある。山奥の非日常、バーのような空間、阿夫利山の水、淡麗なスープ、柚子の香り。その全てが一杯のラーメンに収束していく。わざわざ七沢まで足を運び、並んで、あの澄んだスープをひと口飲む体験には確かな価値がある。ご馳走様でした。
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【ZUND-BAR】
神奈川県厚木市、七沢の山あいに大行列を作るラーメンの聖地『ZUND-BAR』。2001年創業、いまや国内外へ展開する「AFURI」の源流にあたる一軒。店名はラーメン作りに欠かせない「寸胴」と、バーのような空間性を掛け合わせたものだとか。山奥にありながらステンレスの光る店内は実に都会的で、自然の中にぽつんと現れるモダンな空間が特別感を演出する。大山、通称・阿夫利山の麓から湧く水をスープに用いる思想も、この場所に店を構える理由そのもの。
注文したのは「柚子らーめん」の塩。丼の中は黄金色のスープに細いストレート麺、水菜、メンマ、海苔、味玉、そして炙りチャーシュー。見た目は端正で、ラーメンというより一杯の澄んだ出汁料理のよう。口に含めば鶏の旨味、魚介の輪郭、香味野菜の余韻が順番にやってくる。塩の輪郭ははっきりしているが角は立たず、そこへ柚子の香りがしっかりと立ち上がる。爽やかな酸味とほのかな苦味まで含めて、スープの透明感を引き上げる主役級の存在感だ。
麺はしなやかな細麺で、淡麗スープをまとわせるにはちょうどいい設計。啜るたびに柚子の香りが鼻へ抜け、後味には軽やかな苦味と清涼感が残る。注文ごとに炙るチャーシューは、淡いスープの中に香ばしさと肉の存在感を落とし込む見事なアクセント。水菜の青さ、味玉のまろやかさ、海苔の磯の香りもよく、全体の完成度は高い。
『ZUND-BAR』は、後の「AFURI」へとつながる原点であり、単なる地方の人気ラーメン店ではない。都心へ広がっていったブランドの味が、もともとはこの山の水、この空気、この寸胴から始まったという事実にこそ意味がある。山奥の非日常、バーのような空間、阿夫利山の水、淡麗なスープ、柚子の香り。その全てが一杯のラーメンに収束していく。わざわざ七沢まで足を運び、並んで、あの澄んだスープをひと口飲む体験には確かな価値がある。ご馳走様でした。
#ZUNDBAR #厚木 Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at THE GRABBER hamburger pub at THE GRABBER
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【THE GRABBER hamburger pub】
神田須田町の路地裏に、英国パブの空気をまとって現れた『THE GRABBER hamburger pub』。2024年8月にオープンしたこの店を率いるのは、愛媛県出身の山本哲也氏。人形町の名店「BROZERS’」で店長を務め、東陽町「Louis Hamburger Restaurant」ではマネージャーとして立ち上げにも携わった実力派だ。名店仕込みの技術、英国パブ文化への愛情、そして故郷・愛媛の柑橘。この三つが一つのバーガーに集約されている。
その象徴が「オレンジチーズバーガー」。ハンバーガーにパイナップルを合わせる文化が「BROZERS’」にもあることを思えば、肉に果実を重ねる発想はそのキャリアの影響もあるのかもしれない。分厚いパティにチェダーチーズ、そこへ皮付きのオレンジスライスを重ねる構成は、愛媛出身の店主だからこその説得力を持つ。肉の脂の甘みを、オレンジの酸味と皮のほろ苦さがスパッと切り、チーズのコクが全体を丸くつなぐ。さらにマヨネーズベースのソースが、肉の旨味と柑橘の爽やかさをまろやかに橋渡し。意外な組み合わせに見えて、食べればむしろ必然。オレンジとソースがいい仕事をしている。
土台となるパティは、つなぎ不使用の超粗挽き。もはや挽肉というより、刻んだステーキ肉をそのまま成形したような肉感で、噛むたびに弾力と旨味が押し返してくる。バンズは表面をパリッと焼き上げ、香ばしさで全体を受け止める設計。見た目はワイルド、食べ口は計算的。肉を食べている満足感が強いのに、柑橘のおかげで後味が重くならない。
英国パブという空間で、ステーキ級の肉感をバーガーとして頬張る楽しさ。そこに愛媛の柑橘という個性を差し込むことで、記憶に残る一皿へと仕上げている。神田の路地裏で出会える、肉々しさと爽やかさを両立した一軒。バーガー好きなら、一度かぶりついておきたい。ご馳走様でした。
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【THE GRABBER hamburger pub】
神田須田町の路地裏に、英国パブの空気をまとって現れた『THE GRABBER hamburger pub』。2024年8月にオープンしたこの店を率いるのは、愛媛県出身の山本哲也氏。人形町の名店「BROZERS’」で店長を務め、東陽町「Louis Hamburger Restaurant」ではマネージャーとして立ち上げにも携わった実力派だ。名店仕込みの技術、英国パブ文化への愛情、そして故郷・愛媛の柑橘。この三つが一つのバーガーに集約されている。
その象徴が「オレンジチーズバーガー」。ハンバーガーにパイナップルを合わせる文化が「BROZERS’」にもあることを思えば、肉に果実を重ねる発想はそのキャリアの影響もあるのかもしれない。分厚いパティにチェダーチーズ、そこへ皮付きのオレンジスライスを重ねる構成は、愛媛出身の店主だからこその説得力を持つ。肉の脂の甘みを、オレンジの酸味と皮のほろ苦さがスパッと切り、チーズのコクが全体を丸くつなぐ。さらにマヨネーズベースのソースが、肉の旨味と柑橘の爽やかさをまろやかに橋渡し。意外な組み合わせに見えて、食べればむしろ必然。オレンジとソースがいい仕事をしている。
土台となるパティは、つなぎ不使用の超粗挽き。もはや挽肉というより、刻んだステーキ肉をそのまま成形したような肉感で、噛むたびに弾力と旨味が押し返してくる。バンズは表面をパリッと焼き上げ、香ばしさで全体を受け止める設計。見た目はワイルド、食べ口は計算的。肉を食べている満足感が強いのに、柑橘のおかげで後味が重くならない。
英国パブという空間で、ステーキ級の肉感をバーガーとして頬張る楽しさ。そこに愛媛の柑橘という個性を差し込むことで、記憶に残る一皿へと仕上げている。神田の路地裏で出会える、肉々しさと爽やかさを両立した一軒。バーガー好きなら、一度かぶりついておきたい。ご馳走様でした。
#THEGRABBERhamburgerpub #神田須田町 Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at ブーランジェリー スドウ at Boulangerie Soo
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【上諏訪 芦澤】
信州・諏訪の静かな街に、土地の空気をそのまま料理に映したような一軒、『上諏訪 芦澤』。2024年12月17日の開業、店主・芦澤修平氏は新宿御苑前「御苑前 せお」、修善寺「あさば」、銀座「井雪」の順に研鑽を積み、故郷である諏訪の地で独立した料理人だ。実家は、みそ天丼で知られる「徳八」という背景もあり、食の世界はきっと幼い頃から身近なものだったのだろう。カウンターのみの小さな空間に流れるのは、肩肘を張らせる緊張感ではなく、地元の恵みを丁寧にすくい上げる穏やかな空気。
料理の軸は、シンプルな作りと地場の魅力の切り抜き。魚は金沢、沼津、豊洲から届く。海なし県として魚に不利な見方もあるが、芦澤氏には「あさば」時代に関係を作った沼津があり、距離的には金沢や豊洲も、今の時代なら朝締めが届く範囲にある。考えてみれば、諏訪という中間地点はむしろ有利ですらあるのかもしれない。そこに信州の山菜や野菜を合わせていくことで、海の旨味と山の香りが自然に交差する。山菜の苦味、出汁の余韻、味噌の土地感が、料理全体に諏訪らしい輪郭を与えている。
始まりは「山菜と蛍烏賊の飯蒸し」。お凌ぎ的な一品だが、これがいい。もち米の柔らかな甘みに蛍烏賊の肝の旨味がじんわりと染み込み、山菜のほろ苦さが春の輪郭を描く。
続く「鴨、蕨、蕗」は、この日の印象に強く残る一皿。合鴨はしっとりと火が入り、噛むほどに肉の旨味が広がる。そこへ蕨のぬめり、蕗のお浸しの清涼感、そして出汁の穏やかな旨味。鴨の力強さを山菜が受け止め、出汁が全体を静かにつないでいく。普通にうまい。
「天ぷら」はすべて地物。たらの芽、こしあぶら、葉独活、モロッコインゲン、新生姜。衣は軽く、噛めばサクッと香りが弾ける。山菜の苦味や青い香... More
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【上諏訪 芦澤】
信州・諏訪の静かな街に、土地の空気をそのまま料理に映したような一軒、『上諏訪 芦澤』。2024年12月17日の開業、店主・芦澤修平氏は新宿御苑前「御苑前 せお」、修善寺「あさば」、銀座「井雪」の順に研鑽を積み、故郷である諏訪の地で独立した料理人だ。実家は、みそ天丼で知られる「徳八」という背景もあり、食の世界はきっと幼い頃から身近なものだったのだろう。カウンターのみの小さな空間に流れるのは、肩肘を張らせる緊張感ではなく、地元の恵みを丁寧にすくい上げる穏やかな空気。
料理の軸は、シンプルな作りと地場の魅力の切り抜き。魚は金沢、沼津、豊洲から届く。海なし県として魚に不利な見方もあるが、芦澤氏には「あさば」時代に関係を作った沼津があり、距離的には金沢や豊洲も、今の時代なら朝締めが届く範囲にある。考えてみれば、諏訪という中間地点はむしろ有利ですらあるのかもしれない。そこに信州の山菜や野菜を合わせていくことで、海の旨味と山の香りが自然に交差する。山菜の苦味、出汁の余韻、味噌の土地感が、料理全体に諏訪らしい輪郭を与えている。
始まりは「山菜と蛍烏賊の飯蒸し」。お凌ぎ的な一品だが、これがいい。もち米の柔らかな甘みに蛍烏賊の肝の旨味がじんわりと染み込み、山菜のほろ苦さが春の輪郭を描く。
続く「鴨、蕨、蕗」は、この日の印象に強く残る一皿。合鴨はしっとりと火が入り、噛むほどに肉の旨味が広がる。そこへ蕨のぬめり、蕗のお浸しの清涼感、そして出汁の穏やかな旨味。鴨の力強さを山菜が受け止め、出汁が全体を静かにつないでいく。普通にうまい。
「天ぷら」はすべて地物。たらの芽、こしあぶら、葉独活、モロッコインゲン、新生姜。衣は軽く、噛めばサクッと香りが弾ける。山菜の苦味や青い香 Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at 土方 at Hijikata (土方)
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【土方】
名古屋・丸の内の静謐な街並みに溶け込む『土方』。1992年創業、店主・土方章司氏が45年以上の料理人生を注ぎ込み辿り着いたのは、「引き算」という言葉では片付けきれない、素材との対話そのものだ。一言で表すなら、素材の純度を高める料理。余計な装飾を削ぎ落としながらも、決して単純化では終わらせない、その奥行きにこの店の個性が宿る。
アプローチは徹底している。例えば鮑一つとっても、蒸しによって旨味を内に閉じ込め、さらに餡でコーティングすることで温度と旨味を持続させる。「足す」のではなく、「引き出すための補助線」としての技法だ。昆布締め、葛打ち、幽庵焼き、どれも古典的な技法だが、その使い方は極めてストイックで、結果として現代的な輪郭を帯びる。器の中に季節を閉じ込めたような端正な佇まい、口に運べば素材の輪郭がくっきりと立ち上がり、その後に出汁や香味が静かに寄り添う。余韻は長く、それでいて重さは残らない。
「蒸し鮑と筍の餡掛け」は、蒸しによって引き出された鮑の凝縮した旨味に、大阪の筍の際立つ甘さが重なり合う一皿。餡は前に出ることなく、温度と余韻を支えるためだけに存在している。「白海老の昆布締めと寄せえんどう豆」は、ねっとりとした白海老の旨味にえんどう豆の青い甘さが重なり、春の輪郭をそのまま映し出す。「鮎魚女の葛打ちの御椀」は、葛の薄膜が生むなめらかな舌触りと出汁の奥行きが印象的で、木の芽の香りが全体を引き締める。
「白甘鯛の棒寿司」は炙った皮目の香ばしさが印象的で、酢橘の酸が後味を軽やかに整える。40年ぶりに作ったと笑うが、その歴史に圧倒される。「雲丹と本ミル貝のお造り」は、大間の雲丹の濃厚なコクに対してミル貝の食感と旨味が拮抗し、コシアブラのほろ苦さが味わいに立体感を与える。「虎河豚の幽庵焼き」は脂の乗りと香ばしさが同居し、アスパラの青さが余韻を整える。
「車海老とフルーツトマトの土佐酢ジュレがけ」は、甘味・酸味・食感が緻密に組み立てられ、口の中を一度リセットする役割も担う。「貝と山菜の和え物」は赤貝や鳥貝の食感の違いに、うるいや浜防風の青い香りが重なり、出汁の旨味と生姜のニュアンスが全体をまとめる。「牛鍋」は花山椒の痺れと山菜の苦味が脂の旨味に奥行きを与え、蕗や筍、タラの芽といった季節の要素が一体となる。
「食事」の一つ目は「のどぐろと干し椎茸のご飯」。脂と旨味の層が幾重にも重なり、締めでありながら箸が止まらなくなる。もう一つは「白飯とじゃこ」。極めてシンプルだが、その純度の高さが際立つ。「水菓子」はメロンや完熟紅ほっぺ、宮崎マンゴーといった果実そのものの完成度をそのまま届ける構成。「黒蜜のブランマンジェ」は滑らかな口当たりの中に黒蜜のコクが静かに広がり、最後まで一貫した余韻で締めくくる。
料理を通して感じるのは、素材に委ねる覚悟。その一点に、45年以上の積み重ねがそのまま表れている。だからこそ一皿ごとに迷いがなく、静かに力強い。積み上げてきた時間そのものを、料理として味わわせる店だ。ご馳走様でした。
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【土方】
名古屋・丸の内の静謐な街並みに溶け込む『土方』。1992年創業、店主・土方章司氏が45年以上の料理人生を注ぎ込み辿り着いたのは、「引き算」という言葉では片付けきれない、素材との対話そのものだ。一言で表すなら、素材の純度を高める料理。余計な装飾を削ぎ落としながらも、決して単純化では終わらせない、その奥行きにこの店の個性が宿る。
アプローチは徹底している。例えば鮑一つとっても、蒸しによって旨味を内に閉じ込め、さらに餡でコーティングすることで温度と旨味を持続させる。「足す」のではなく、「引き出すための補助線」としての技法だ。昆布締め、葛打ち、幽庵焼き、どれも古典的な技法だが、その使い方は極めてストイックで、結果として現代的な輪郭を帯びる。器の中に季節を閉じ込めたような端正な佇まい、口に運べば素材の輪郭がくっきりと立ち上がり、その後に出汁や香味が静かに寄り添う。余韻は長く、それでいて重さは残らない。
「蒸し鮑と筍の餡掛け」は、蒸しによって引き出された鮑の凝縮した旨味に、大阪の筍の際立つ甘さが重なり合う一皿。餡は前に出ることなく、温度と余韻を支えるためだけに存在している。「白海老の昆布締めと寄せえんどう豆」は、ねっとりとした白海老の旨味にえんどう豆の青い甘さが重なり、春の輪郭をそのまま映し出す。「鮎魚女の葛打ちの御椀」は、葛の薄膜が生むなめらかな舌触りと出汁の奥行きが印象的で、木の芽の香りが全体を引き締める。
「白甘鯛の棒寿司」は炙った皮目の香ばしさが印象的で、酢橘の酸が後味を軽やかに整える。40年ぶりに作ったと笑うが、その歴史に圧倒される。「雲丹と本ミル貝のお造り」は、大間の雲丹の濃厚なコクに対してミル貝の食感と旨味が拮抗し、コシアブラのほろ苦さが味わいに立体感を与える。「虎河豚の幽庵焼き」は脂の乗りと香ばしさが同居し、アスパラの青さが余韻を整える。
「車海老とフルーツトマトの土佐酢ジュレがけ」は、甘味・酸味・食感が緻密に組み立てられ、口の中を一度リセットする役割も担う。「貝と山菜の和え物」は赤貝や鳥貝の食感の違いに、うるいや浜防風の青い香りが重なり、出汁の旨味と生姜のニュアンスが全体をまとめる。「牛鍋」は花山椒の痺れと山菜の苦味が脂の旨味に奥行きを与え、蕗や筍、タラの芽といった季節の要素が一体となる。
「食事」の一つ目は「のどぐろと干し椎茸のご飯」。脂と旨味の層が幾重にも重なり、締めでありながら箸が止まらなくなる。もう一つは「白飯とじゃこ」。極めてシンプルだが、その純度の高さが際立つ。「水菓子」はメロンや完熟紅ほっぺ、宮崎マンゴーといった果実そのものの完成度をそのまま届ける構成。「黒蜜のブランマンジェ」は滑らかな口当たりの中に黒蜜のコクが静かに広がり、最後まで一貫した余韻で締めくくる。
料理を通して感じるのは、素材に委ねる覚悟。その一点に、45年以上の積み重ねがそのまま表れている。だからこそ一皿ごとに迷いがなく、静かに力強い。積み上げてきた時間そのものを、料理として味わわせる店だ。ご馳走様でした。
#土方
#名古屋 Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at 築地長屋6-7-7 at 築地長屋6-7-7
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【築地長屋6-7-7】
築地の路地裏、住所そのままを店名に掲げる『築地長屋6-7-7』。2021年にオープンした、昭和2年築の長屋を活かした一軒だ。酒の肴から締めまで幅広く揃えるが、この店の軸にあるのは河豚をもっと気軽に、もっと日常に引き寄せようという発想。高級食材の代表格みたいな顔をしてきた河豚の敷居をすっと下げて、長屋の空気に馴染ませてしまう。その着地が実にうまい。
乾杯は「ひれ酒」。香ばしさがふわりと立ち上がり、口に含めば熱の奥から河豚の旨味がじわじわと広がっていく。ひと口で胃袋と気分がちゃんと酒場モードに切り替わる。こうなると肴が欲しくなるのは当然で、「ふぐの唐揚げ」が実にいい仕事をする。衣は軽快、噛めば河豚の身の弾力と淡い甘みが顔を出し、骨まわりの旨さまできっちり拾ってくる。河豚料理を格式ではなく、ちゃんと酒のアテとして機能させているのがこの店らしい。料理は全体にポーションが小ぶりで、ひと皿ごとのハードルも低い。だからこそ、河豚も酒場料理もあれこれ摘みながら、この店の懐の広さを無理なく楽しめる。
その流れの中で面白かったのが「真子ピザ」。河豚の卵巣の粕漬けという、ただでさえ個性の強い素材をピザに乗せてしまう発想がまずいい。見た目は親しみやすいのに、食べると塩気と発酵のコクがチーズに溶け込み、日本酒へときれいに接続する。
河豚に寄せた店かと思いきや、脇を固める料理もなかなか抜け目がない。「肉豆腐」は牛肉の脂と玉ねぎの甘み、豆腐に染みた出汁がきっちり噛み合い、ほっとするのに酒は進むという酒場料理の王道を歩く一品。「築地一のおしゃれなポテサラ」は名前に少し照れがあるが、半熟玉子のまろみとクリスピーなトッピングで、ただの付け合わせでは終わらせない工夫がある。「雲仙ハムカツ」は一転してストレートな旨さ。厚みのあるハムの塩気と旨味をサクッとした衣が受け止め、粒マスタードが全体を引き締める。
さらに面白いのは、酒場の定番にほんの少し異国の空気を差し込んでくること。スタッフにベトナム出身の方がいるそうで、その背景が料理にも滲む。「パクチーポテト」は、じゃがいもの甘みと油のコクに、パクチーの青く鮮やかな香りを重ねた一品。「サクサク海鮮揚げ春巻き」も然りで、軽快な食感のあとに海鮮の旨味が広がり、酒場料理の中にベトナムのエッセンスを自然に溶け込ませている。
締めに向かっても手を抜かない。「実家のカレーライス」は名前に反して、単なるノスタルジー任せではない。どこか家庭的な安心感を漂わせながら、酒を飲んだあとの舌にちゃんと馴染むバランスに整えてあるのがうまい。そして「塩結び」。白飯の甘さをまっすぐ味わわせたうえで、真子の塩気と旨味を添えてくる。豪華な締めではないのに、最後にこれが出てくると気持ちよく終われる。
長屋の風情に寄りかかるだけでもなく、河豚の珍しさだけで押すわけでもない。『築地長屋6-7-7』の魅力は、河豚をはじめとした素材や酒場料理を、築地の日常の延長線上にきちんと置いてみせることにある。構えず入れて、ちゃんと楽しい。しかも飲んで食べていくうちに、この店なりの狙いもじわじわ伝わってくる。河豚の入口としても、築地の一杯としても、しっかり成立している一軒だ。ご馳走様でした。
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【築地長屋6-7-7】
築地の路地裏、住所そのままを店名に掲げる『築地長屋6-7-7』。2021年にオープンした、昭和2年築の長屋を活かした一軒だ。酒の肴から締めまで幅広く揃えるが、この店の軸にあるのは河豚をもっと気軽に、もっと日常に引き寄せようという発想。高級食材の代表格みたいな顔をしてきた河豚の敷居をすっと下げて、長屋の空気に馴染ませてしまう。その着地が実にうまい。
乾杯は「ひれ酒」。香ばしさがふわりと立ち上がり、口に含めば熱の奥から河豚の旨味がじわじわと広がっていく。ひと口で胃袋と気分がちゃんと酒場モードに切り替わる。こうなると肴が欲しくなるのは当然で、「ふぐの唐揚げ」が実にいい仕事をする。衣は軽快、噛めば河豚の身の弾力と淡い甘みが顔を出し、骨まわりの旨さまできっちり拾ってくる。河豚料理を格式ではなく、ちゃんと酒のアテとして機能させているのがこの店らしい。料理は全体にポーションが小ぶりで、ひと皿ごとのハードルも低い。だからこそ、河豚も酒場料理もあれこれ摘みながら、この店の懐の広さを無理なく楽しめる。
その流れの中で面白かったのが「真子ピザ」。河豚の卵巣の粕漬けという、ただでさえ個性の強い素材をピザに乗せてしまう発想がまずいい。見た目は親しみやすいのに、食べると塩気と発酵のコクがチーズに溶け込み、日本酒へときれいに接続する。
河豚に寄せた店かと思いきや、脇を固める料理もなかなか抜け目がない。「肉豆腐」は牛肉の脂と玉ねぎの甘み、豆腐に染みた出汁がきっちり噛み合い、ほっとするのに酒は進むという酒場料理の王道を歩く一品。「築地一のおしゃれなポテサラ」は名前に少し照れがあるが、半熟玉子のまろみとクリスピーなトッピングで、ただの付け合わせでは終わらせない工夫がある。「雲仙ハムカツ」は一転してストレートな旨さ。厚みのあるハムの塩気と旨味をサクッとした衣が受け止め、粒マスタードが全体を引き締める。
さらに面白いのは、酒場の定番にほんの少し異国の空気を差し込んでくること。スタッフにベトナム出身の方がいるそうで、その背景が料理にも滲む。「パクチーポテト」は、じゃがいもの甘みと油のコクに、パクチーの青く鮮やかな香りを重ねた一品。「サクサク海鮮揚げ春巻き」も然りで、軽快な食感のあとに海鮮の旨味が広がり、酒場料理の中にベトナムのエッセンスを自然に溶け込ませている。
締めに向かっても手を抜かない。「実家のカレーライス」は名前に反して、単なるノスタルジー任せではない。どこか家庭的な安心感を漂わせながら、酒を飲んだあとの舌にちゃんと馴染むバランスに整えてあるのがうまい。そして「塩結び」。白飯の甘さをまっすぐ味わわせたうえで、真子の塩気と旨味を添えてくる。豪華な締めではないのに、最後にこれが出てくると気持ちよく終われる。
長屋の風情に寄りかかるだけでもなく、河豚の珍しさだけで押すわけでもない。『築地長屋6-7-7』の魅力は、河豚をはじめとした素材や酒場料理を、築地の日常の延長線上にきちんと置いてみせることにある。構えず入れて、ちゃんと楽しい。しかも飲んで食べていくうちに、この店なりの狙いもじわじわ伝わってくる。河豚の入口としても、築地の一杯としても、しっかり成立している一軒だ。ご馳走様でした。
#築地長屋 #築地 Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at ふじさわ at Fujisawa
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【ふじさわ】
名古屋で寿司を食べる、その体験の解像度をぐっと引き上げてくる『ふじさわ』。カウンターに座った瞬間から、ただ美味しいで終わらない時間が流れ始める。高山の宮大工が手がけた設え、水を張った庭、研ぎ澄まされた静けさ。その中で供される一貫一貫が、気づけば“ここでしか成立しない寿司”だと感じさせる。
県内で腕を磨き続けた大ベテランが辿り着いたのは、技術をなぞるのではなく、自身の美意識で再構築するという境地。醤油や味噌まで自ら仕込み、味の設計を外に委ねない。さらに炭火を使った火入れで香りを重ね、素材・調味料・技法のすべてを自分の文脈で統一している。その積み重ねが、自然とオリジナリティとして立ち上がる。そして気づけば、その仕事は名古屋の職人たちに影響を与える存在になっていた。
つまみの流れも、この店の世界観をよく物語る。「春の貝類と山菜の酢味噌和え」は苦味と酸味で季節を描き、「鯖寿司」は目の前で炭火にかけることで脂の甘みと香ばしさが一気に立ち上がる。このライブ感ある演出は、多くの職人たちにも広く影響を与えた一手だ。「浅利」は小鍋で供され、ふっくらとした身に対して出汁の旨味がじわりと染み込み、温度とともに味の輪郭がほどけていく。
「筍と空豆」は食感と香りのコントラストが鮮やかで、「蛍烏賊と菜の花の湯葉巻き」は焼いた湯葉のパリッとした食感が秀逸、内側の濃厚さを見事に引き締める。「稚鮎」のほろ苦さで季節の輪郭をなぞる。「毛蟹の蒸し寿司」は、ふくよかな甘みと米の一体感が際立ち、コースに柔らかな山を作る。「蓮根饅頭」は出汁の旨味がじんわりと広がり、「フルティカトマト」の瑞々しい甘みで余韻を整える。それぞれがすでに小さな完成形だ。
握りに入れば、その再構築�... More
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【ふじさわ】
名古屋で寿司を食べる、その体験の解像度をぐっと引き上げてくる『ふじさわ』。カウンターに座った瞬間から、ただ美味しいで終わらない時間が流れ始める。高山の宮大工が手がけた設え、水を張った庭、研ぎ澄まされた静けさ。その中で供される一貫一貫が、気づけば“ここでしか成立しない寿司”だと感じさせる。
県内で腕を磨き続けた大ベテランが辿り着いたのは、技術をなぞるのではなく、自身の美意識で再構築するという境地。醤油や味噌まで自ら仕込み、味の設計を外に委ねない。さらに炭火を使った火入れで香りを重ね、素材・調味料・技法のすべてを自分の文脈で統一している。その積み重ねが、自然とオリジナリティとして立ち上がる。そして気づけば、その仕事は名古屋の職人たちに影響を与える存在になっていた。
つまみの流れも、この店の世界観をよく物語る。「春の貝類と山菜の酢味噌和え」は苦味と酸味で季節を描き、「鯖寿司」は目の前で炭火にかけることで脂の甘みと香ばしさが一気に立ち上がる。このライブ感ある演出は、多くの職人たちにも広く影響を与えた一手だ。「浅利」は小鍋で供され、ふっくらとした身に対して出汁の旨味がじわりと染み込み、温度とともに味の輪郭がほどけていく。
「筍と空豆」は食感と香りのコントラストが鮮やかで、「蛍烏賊と菜の花の湯葉巻き」は焼いた湯葉のパリッとした食感が秀逸、内側の濃厚さを見事に引き締める。「稚鮎」のほろ苦さで季節の輪郭をなぞる。「毛蟹の蒸し寿司」は、ふくよかな甘みと米の一体感が際立ち、コースに柔らかな山を作る。「蓮根饅頭」は出汁の旨味がじんわりと広がり、「フルティカトマト」の瑞々しい甘みで余韻を整える。それぞれがすでに小さな完成形だ。
握りに入れば、その再構築� Less
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at らぁ麺 飛鶏 at Ramen Asuka (らぁ麺 飛鶏)
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【らぁ麺 飛鶏】
愛知・春日井にて人気を集める『らぁ麺 飛鶏』。ミシュランガイドのビブグルマン選出、そして食べログ百名店の常連という肩書きが、その実力を端的に示す。店名に「鶏」を冠する通り、主役は明確。営業前から行列ができることも珍しくなく、その一杯を求める人の多さがうかがえる。独学で味を磨き上げた店主・長谷川氏の姿勢は、スープ、麺、具材すべてを一つの作品として成立させる方向へと結実している。
いただいたのは「地鶏の生揚げ醤油そば」。まず目に入るのは、油がきらめく美しい琥珀色のスープ。ひと口含めば、醤油の角が丸く整えられ、地鶏の旨味と重なりながら柔らかく広がる。生揚げ醤油特有のコクが厚みを作りつつ、後味は驚くほどすっと引いていく。この余韻の設計が実に巧い。
麺はやや平打ちで、しっかりとした食感。啜るというより噛ませる設計で、咀嚼の中から小麦の香りがふわりと立ち上がる。スープと絡むことで味の層が増し、食べ進めるほどに一体感が増していく。思わず咀嚼を楽しんでしまう、そんな麺だ。
トッピングの「チャーシュー」は複数種。その中でも印象的なのが、カットされたソーセージのような一品。噛んだ瞬間にハーブの香りが立ち上がり、後半にかけての味の流れをさりげなく変えてくる。この余韻がいいアクセントとなり、一杯の単調さを防ぐ役割を担う。しっとりとした肉のチャーシューとのコントラストも心地よい。
この一杯は、要素一つひとつの精度が高く、それらが一つにまとまっているのが印象的だ。鶏の旨味を軸に、醤油の丸み、麺の香り、そしてハーブの余韻までが自然な流れで繋がっていく。全体としての完成度で魅せるタイプで、食べ終えたときに設計の巧さがしっかりと記憶に残るこの一杯のバランス感覚は体験する価値がある。ご馳走様でした。
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【らぁ麺 飛鶏】
愛知・春日井にて人気を集める『らぁ麺 飛鶏』。ミシュランガイドのビブグルマン選出、そして食べログ百名店の常連という肩書きが、その実力を端的に示す。店名に「鶏」を冠する通り、主役は明確。営業前から行列ができることも珍しくなく、その一杯を求める人の多さがうかがえる。独学で味を磨き上げた店主・長谷川氏の姿勢は、スープ、麺、具材すべてを一つの作品として成立させる方向へと結実している。
いただいたのは「地鶏の生揚げ醤油そば」。まず目に入るのは、油がきらめく美しい琥珀色のスープ。ひと口含めば、醤油の角が丸く整えられ、地鶏の旨味と重なりながら柔らかく広がる。生揚げ醤油特有のコクが厚みを作りつつ、後味は驚くほどすっと引いていく。この余韻の設計が実に巧い。
麺はやや平打ちで、しっかりとした食感。啜るというより噛ませる設計で、咀嚼の中から小麦の香りがふわりと立ち上がる。スープと絡むことで味の層が増し、食べ進めるほどに一体感が増していく。思わず咀嚼を楽しんでしまう、そんな麺だ。
トッピングの「チャーシュー」は複数種。その中でも印象的なのが、カットされたソーセージのような一品。噛んだ瞬間にハーブの香りが立ち上がり、後半にかけての味の流れをさりげなく変えてくる。この余韻がいいアクセントとなり、一杯の単調さを防ぐ役割を担う。しっとりとした肉のチャーシューとのコントラストも心地よい。
この一杯は、要素一つひとつの精度が高く、それらが一つにまとまっているのが印象的だ。鶏の旨味を軸に、醤油の丸み、麺の香り、そしてハーブの余韻までが自然な流れで繋がっていく。全体としての完成度で魅せるタイプで、食べ終えたときに設計の巧さがしっかりと記憶に残るこの一杯のバランス感覚は体験する価値がある。ご馳走様でした。
#らぁ麺 飛鶏 #ラーメン Less
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『PIZZA MAFIA TOKYO』。桜新町の住宅街に溶け込む一軒で、代名詞は「THE PIZZA MAFIA(マッシュルームのビスマルク)」だ。焼き上げたピザの上に生マッシュルームを大胆に削りかける構成で、噛む前から森の香気が立ち上がる。温泉卵を崩せば、黄身のコクが土っぽい旨味を包み込む。職人はSAVOY出身者が揃い、高温の薪窯で一気に焼き上げるスタイル。コルニチョーネは豪快に膨らみ、中はもっちり。特徴は生地への塩の効かせ方で、ランダムに訪れる強めの塩気が小麦の甘みを引き上げる。カフェのような軽やかな空間で、本格的な薪窯ピザを楽しめる。詳しくはブログに書いています。
『PIZZA MAFIA TOKYO』。桜新町の住宅街に溶け込む一軒で、代名詞は「THE PIZZA MAFIA(マッシュルームのビスマルク)」だ。焼き上げたピザの上に生マッシュルームを大胆に削りかける構成で、噛む前から森の香気が立ち上がる。温泉卵を崩せば、黄身のコクが土っぽい旨味を包み込む。職人はSAVOY出身者が揃い、高温の薪窯で一気に焼き上げるスタイル。コルニチョーネは豪快に膨らみ、中はもっちり。特徴は生地への塩の効かせ方で、ランダムに訪れる強めの塩気が小麦の甘みを引き上げる。カフェのような軽やかな空間で、本格的な薪窯ピザを楽しめる。詳しくはブログに書いています。
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at 食堂オーツカ at 食堂オーツカ
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【食堂オーツカ】
行徳の住宅街に溶け込む町食堂『食堂オーツカ』。青いファサードにシンプルなロゴ、ガラス越しに見える柔らかな照明。外観はカフェ的な軽やかさを纏いながら、一歩踏み込めばそこには“食堂”を思わせる安心感がある。2024年の誕生にして早々に百名店入り、その理由は空間の洒落感ではなく、あくまで皿の上にある。
主役は「チキン南蛮」。堂々たるボリューム感。ゴロッとした国産鶏に、これでもかと覆いかぶさるタルタルは、まず視覚からすっと食欲を引き寄せてくる。衣はしっかり色づき、ザクッと歯を入れると軽快な音、その直後に甘酢の酸味がじわりと染み出す。この酸の入り方がいい。単なる後がけではなく、衣と肉の間にちゃんと存在している。そこへタルタルのコクが重なり、味の層が一気に厚くなる。
気づけば米が足りない。大盛り無料、使うべきだったかもしれない。「茄子の煮浸し」はじんわり出汁を含み、青菜や根菜を使った小鉢は素朴な味わいで口を整える。小鉢まで含めて、食堂としての満足度を押し上げる布陣。さらに艶やかに炊かれた白米と、出汁の効いた味噌汁。この一式が揃って、ようやく食堂の幸せは完成する。
『食堂オーツカ』は、ただ腹を満たすだけの場所ではない。カフェのような明るさがありながら、皿の上にはしっかり町食堂の安心感がある。主役の「チキン南蛮」はもちろん、「しょうが焼き」「メンチカツ」「焼き鯖」など、次に食べたいものがすぐ浮かぶラインナップも魅力。食べ終えたあとに残るのは、満腹感だけでなく、いい食堂に出会えたという小さな高揚感。
近所にあったら通う、いや、遠くても一度は行く価値がある。そんな一軒。ご馳走様でした。
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【食堂オーツカ】
行徳の住宅街に溶け込む町食堂『食堂オーツカ』。青いファサードにシンプルなロゴ、ガラス越しに見える柔らかな照明。外観はカフェ的な軽やかさを纏いながら、一歩踏み込めばそこには“食堂”を思わせる安心感がある。2024年の誕生にして早々に百名店入り、その理由は空間の洒落感ではなく、あくまで皿の上にある。
主役は「チキン南蛮」。堂々たるボリューム感。ゴロッとした国産鶏に、これでもかと覆いかぶさるタルタルは、まず視覚からすっと食欲を引き寄せてくる。衣はしっかり色づき、ザクッと歯を入れると軽快な音、その直後に甘酢の酸味がじわりと染み出す。この酸の入り方がいい。単なる後がけではなく、衣と肉の間にちゃんと存在している。そこへタルタルのコクが重なり、味の層が一気に厚くなる。
気づけば米が足りない。大盛り無料、使うべきだったかもしれない。「茄子の煮浸し」はじんわり出汁を含み、青菜や根菜を使った小鉢は素朴な味わいで口を整える。小鉢まで含めて、食堂としての満足度を押し上げる布陣。さらに艶やかに炊かれた白米と、出汁の効いた味噌汁。この一式が揃って、ようやく食堂の幸せは完成する。
『食堂オーツカ』は、ただ腹を満たすだけの場所ではない。カフェのような明るさがありながら、皿の上にはしっかり町食堂の安心感がある。主役の「チキン南蛮」はもちろん、「しょうが焼き」「メンチカツ」「焼き鯖」など、次に食べたいものがすぐ浮かぶラインナップも魅力。食べ終えたあとに残るのは、満腹感だけでなく、いい食堂に出会えたという小さな高揚感。
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- ミトミ えもん added a new meal Dinner at 山ぼたん at Yamabotan
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【山ぼたん】
諏訪湖を望むロケーションに構える、とんかつの名店『山ぼたん』。2010年オープン。屋号は父の店を継いだものだという。イノシシと豚は同じルーツを持つ近縁の存在。野生か家畜か、その違いで表情は変わるが、肉というテーマでは地続きの関係にある。だからこそ、「牡丹」と呼ばれる猪の名を、とんかつ専門店が掲げるのは——偶然か、あるいは必然か。いずれにせよ、肉への敬意を感じさせる名前であることに変わりはない。
主役は岩手県産の「岩中豚」。これを低温でじっくり三度揚げする。注文から時間はかかるが、ここでは待ち時間も料理の一部。柔らかい中心部だけを使ったというパン粉が、淡い黄金色の衣を作り上げる。いただいた「ロースとヒレかつ定食」は、うっすら桃色を帯びた断面が実に美しい。ロースは脂の甘みと赤身の旨味が重なり、ヒレはしっとり繊細。香ばしさで押し切るのではなく、肉の水分を乱さず残すような仕上がりだ。
調味料の設計も面白い。まずは塩胡椒でシンプルに頬張り、肉の輪郭を掴む。続いて岩塩で脂の甘みを引き出し、醤油と山葵を合わせれば、一転して刺身のような軽やかさすら感じさせる。そして最後はソースと辛子。ここで白米との距離が一気にゼロになる。ご飯は地産の米で、やや硬めの炊き上がりが豚の脂を受け止める。味噌汁は岡谷市喜多屋醸造を使い、信州安曇野産の山葵も脂をすっと切る名脇役。こういうこだわりに、店の美学が宿る。
完成度は高い。そして何より、圧倒的なボリュームに驚かされる。低温三度揚げゆえに提供まで時間はかかるが、目の前に現れた一皿を見れば、その待ち時間にも納得がいく。分厚い肉、山盛りのキャベツ、脂を受け止める白米。諏訪湖を眺めながら、淡い黄金色の衣に箸を入れる。この満腹感まで含めて、『山ぼたん』を訪れる理由がある。ご馳走様でした。
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【山ぼたん】
諏訪湖を望むロケーションに構える、とんかつの名店『山ぼたん』。2010年オープン。屋号は父の店を継いだものだという。イノシシと豚は同じルーツを持つ近縁の存在。野生か家畜か、その違いで表情は変わるが、肉というテーマでは地続きの関係にある。だからこそ、「牡丹」と呼ばれる猪の名を、とんかつ専門店が掲げるのは——偶然か、あるいは必然か。いずれにせよ、肉への敬意を感じさせる名前であることに変わりはない。
主役は岩手県産の「岩中豚」。これを低温でじっくり三度揚げする。注文から時間はかかるが、ここでは待ち時間も料理の一部。柔らかい中心部だけを使ったというパン粉が、淡い黄金色の衣を作り上げる。いただいた「ロースとヒレかつ定食」は、うっすら桃色を帯びた断面が実に美しい。ロースは脂の甘みと赤身の旨味が重なり、ヒレはしっとり繊細。香ばしさで押し切るのではなく、肉の水分を乱さず残すような仕上がりだ。
調味料の設計も面白い。まずは塩胡椒でシンプルに頬張り、肉の輪郭を掴む。続いて岩塩で脂の甘みを引き出し、醤油と山葵を合わせれば、一転して刺身のような軽やかさすら感じさせる。そして最後はソースと辛子。ここで白米との距離が一気にゼロになる。ご飯は地産の米で、やや硬めの炊き上がりが豚の脂を受け止める。味噌汁は岡谷市喜多屋醸造を使い、信州安曇野産の山葵も脂をすっと切る名脇役。こういうこだわりに、店の美学が宿る。
完成度は高い。そして何より、圧倒的なボリュームに驚かされる。低温三度揚げゆえに提供まで時間はかかるが、目の前に現れた一皿を見れば、その待ち時間にも納得がいく。分厚い肉、山盛りのキャベツ、脂を受け止める白米。諏訪湖を眺めながら、淡い黄金色の衣に箸を入れる。この満腹感まで含めて、『山ぼたん』を訪れる理由がある。ご馳走様でした。
#山ぼたん #諏訪湖 Less
