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【カーサ・デル・チーボ】

八戸港の恵みと青森の大地を、イタリア料理という皿の上で再編集する一軒家レストラン『カーサ・デル・チーボ』。店名はイタリア語で「食べ物の家」の意味。2011年5月、東日本大震災直後の八戸にオープンしたという背景からして、この店の料理には土地への覚悟が滲む。池見良平シェフは東京で研鑽を積んだ後、ソムリエである奥様の故郷・八戸へ移住。都市の技術を持ち込みながら、視線は徹底して青森へ向いている。つまり、ここを一言で表すなら“八戸ガストロノミー”。海も山も畑も、八戸という土地をまるごと皿の上に乗せてしまう店だ。

料理の軸は、青森、特に八戸周辺の素材をイタリア料理の文脈で組み立てること。しかも、ただ地元食材を使うだけではない。乾麺に頼らず、パスタそのものに肝を練り込んだり、青森の猪をトルテッリとコンソメに展開したり、キンキの骨をせんべいにして皿の上で再登場させたりと、素材の輪郭を何度も描き直す。足りないものがあれば、探しに行く。なければ、取りに行く。そんな探究心が、皿の細部にまで宿っている。

まず「八戸産毛ガニ... More