全く平凡ではない、レベルの高い蕎麦。
大阪にある蕎麦屋『そば切り 荒凡夫』を訪ねます。
荒凡夫とは、俳人の小林一茶が好んだ言葉で、自由で平凡に生きるという意味だそうだ。謙虚さと意志の強さが伝わってくるネーミングですね。毎朝石臼挽きで自家製粉するこだわりがあり、ミシュランのビブグルマンの獲得する実力派。売り切れ次第終了というのも荒凡夫なアプローチですね。
三種の蕎麦が楽しめる、蕎麦三昧。
まずは、二八。関東風を想起させるような辛口のつゆが印象的。緑がかった新そばは、香りの良さと喉越しの良さと実にバランスが良い。辛口のつゆとも相性がばっちりで、素朴なシルエットながら技術力の高さが隠し切れておりません。
つぎは、十割。雰囲気は二八に似ているが、今度は香りが抜群。辛口のつゆを通り過ぎても、その香りは口の中にばっちりと余韻を作ります。
最後は、粗挽き十割。見た目のざらつきから風味の強さが予想できます。味わいも野趣味あふれるもので、他の2つは違う強い個性を発揮しております。
全く平凡ではない、実にレベルの高い蕎麦でございました。ご馳走様でした。
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