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【ビストロミカサ】
福島駅前の歓楽街・置賜町で半世紀以上暖簾を掲げ続ける老舗洋食店『ビストロミカサ』。創業は1972年。ランチの時間になるとオープンと同時に席が埋まっていく光景が広がり、地元で長く愛されてきた店であることを一瞬で理解する。店内に目を向ければ、ずらりと並ぶレコードや音楽の小物たち。ジャズや洋楽が似合う空気で、料理屋というより音楽好きの大人の隠れ家のような雰囲気だ。店主の趣味がそのまま空間になったような、温度のある洋食店である。
この店で圧倒的な注文率を誇るのが「ポークソテー」。皿の中央に鎮座するのは、分厚くカットされた前田ポーク。福島県産の銘柄豚で、きめ細かな肉質と濃い旨味を持つことで知られる。表面には黒胡椒がしっかりと振られ、香ばしい焼き目をまとった一枚肉にナイフを入れると肉汁がじわり。口に運べばまず豚肉の旨味が広がり、続いて脂がとろりと溶けてコクを作る。そこへスパイスの刺激が重なり、味わいをぐっと引き締める設計。このパワーは完全に白米を呼び込むタイプ。肉を一口、ご飯を一口。再び肉、そしてまたご飯。気づけばその往復運動が止まらない。
半世紀以上続く店には理由がある。前田ポークの力強い旨味と、それを受け止める豪快な焼き。シンプルな構成だが、この一皿には洋食の魅力がぎゅっと詰まっている。福島の街で長く愛されてきた理由は、ポークソテーを頬張ればきっとわかるはずだ。ご馳走様でした。
#ビストロミカサ #福島
